好きなものは好き!

こんにちは。

風船のどこが人を引き付けるのだろうか…

ここ数日、悩み続けていました。とりわけ、今後バルーンリリースが難しくなるという予想を私はしています。天然ゴム100%のゴム風船は生分解性で、最終的に自然に還ります。特に陸上では落ち葉と同じスピードで有機分解が進み、早い段階で自然に還ります。

しかし、昨年から「特に洋上において、生分解するのに数年程度かかり、その間にクラゲと似た形状になって海洋生物が捕食して、死に至る」という報告が世界各地で相次いでいます。一説によれば、有機分解するだけの微生物がいないほど海が汚れておらず、それ故海洋プラスチックごみと同様になってしまっているようです。このような海域では、いくら生分解するといってもかなりの時間がかかり、結果変形だけが進んでクラゲなどの餌と似た形状になり、海洋生物の捕食につながって環境破壊に至る、ということになります。

実は瀬戸内海などの日本の海では、一部の地域で「貧栄養化」が問題になっています。つまるところ、きれいになりすぎて、漁業に深刻な影響が出ているのです。ノリやアサリの漁獲高が激減しているのはその証拠です。

逆に言えば、海洋環境がきれいになればなるほど、ゴム風船(ラテックス)の有機分解のスピードが落ち、同時に海洋生物へのリスクが増大する、ということになるのです。そうなると、常識が変化する、パラダイムシフトが起きることになります。

これから起きるであろうパラダイムシフトは、明らかにバルーン業界にとっては逆風です。

そのような中で、今一度私は「風船の何が人を惹きつけるのだろうか」と考えています。

 

今年2020年になってから私が生命を吹き込んだ風船たちです。一部を除いて、過去のイベントで使用されずに残った風船たちを活用して制作したものです。そして、これらの作品を制作した理由…

この風船たちに接した人たちの笑顔の華が咲く

からなのです。

私はお金のことだけを考えて風船を膨らませるようなことはしたくありません。かつて私は心身の不調に陥り、長期間休業に追い込まれましたが、最大の原因はお金のことだけを考えて風船と接するようになり、結果鬱の症状が出たからでした。昼夜問わず風船を膨らませ、休みがほとんどなく、お金に追われる日々になっていました。

そして一度離れてみて、やっぱり私は風船が好きだったということが分かりました。

今年初めてバルーングラフィックを制作してみました。今年2020年になってからの作品をふんだんに用いています。

やっぱり好きなものは好きなのです。

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