今日はアーカイブ。10年たっても色あせない話。というより、そのようになっているのが現代…ストレス社会の今、必要とされているものなのかも…
「風船の力」・・・・早い話が、バルーンセラピー、言い換えれば風船のもついやしの力である。
風船には、人々を元気にしてくれる力がある、という。風船を見て、Happyな気持ちにならない人はいないであろう。そうなのである。風船とは、本来「華やか」「楽しい」「幸せ」というイメージのものであり、実際あらゆるhappyなシーンで、風船を用いているのである。結婚式、イベント、パーティー・・・・・
その風船が偶然からまって始まったのが、Balloons Artだそうである。今から20数年前のことである。それが今ではぐんぐん成長し、Balloons Artとして、今では職業にまでなりつつある。
そのBalloonsに魅せられる人も数多い。風船に見せられて、その道を極めようとしている人も10年前に比べて、はるかに多くなった。
そうして、いまや世界的に「産業」「文化」にまで発展した風船の世界、一体何が世界中の多くの人を魅了するのだろうか。
それを考える点で、「風船の力」、バルーンセラピーには、大いに関心を抱くことになる。
4月、湯布院での出来事であった。子供たちが風船の海に飛び込んでいっては、たくさんの風船と一緒に戯れていた。一方で大人たちは、記念写真をとったりする人もいた。風船で幸せな気持ちになるのは、大人も子供もかわらない。
実は、そこにバルーンセラピーのかぎがある。
ストレスの多い現代社会、何かと落ち込むことも多いだろう。落ち込んだままでは何も始まらない。そんなときこそ、たくさんの風船を膨らませて、部屋中を風船でいっぱいにしてみてはいかがだろうか。カラフルな色は元気を出させるのにふさわしい。一方白や透明といった色の風船は、穏やかでやさしい気持ちにさせてくれる。
実際病気になったとき、お見舞いにBalloons Bouquetをいただくと、「元気になるぞ!」という気力が沸く、ともいわれている。お見舞いの際には、カラフルなBalloonsのほうが好まれている、とも言われている。
それだけではない。これはLatex Balloons、つまりゴム風船に特にいえることであるが、なんともいえないやさしさ、ぬくもりといったものを感じることがあるという。これは私も実感している。風船をぬいぐるみ代わりに抱きかかえてみると、それを実感できる。それゆえに「風船フェチ」なるものが生じるのだろうが・・・。
フェチズムはともかくとして、風船の持つ、人を幸せにする魔法のような力を、大いに引き出すのが、われわれBalloons Artistの役目であろう。確かにBalloons Artの仕事は、見た目の華やかさとは対照的である。見た目だけにあこがれて、そのきつさを実感して、いやになってしまう人もいるようである。しかし作品を完成させたり、演出がばっちり決まったときの達成感は、とにかくすごい。自分自身、感無量になる。そのときの快感は、何者にもたとえようがない。
だから、Balloons Artistはやめられない。どんなにつらいことがあっても、耐えることができるのである。
バルーンセラピーというテーマから外れたので、元に話を戻すが、いずれにせよ、風船には人をHappyにする力、幸せにする力というものがある。それを一つ一つ集めて形にしていくBalloons Artが、多くの人に幸せと楽しさを与えているのは言うまでもない。何の変哲もない一つ一つの風船が集まってひとつの形を作り上げている、その形がどれだけの人をHappyにしていくのか・・・。
その点では部屋中を風船で埋め尽くすのもひとつのBalloons Artになる。部屋を埋め尽くした風船が、落ち込んだ人を元気にさせ、Happyにさせ、幸せを祝福する・・・・。
精神医学の世界でも、バルーンセラピーが注目されつつある、という。カラーセラピーやアロマテラピーについて、あまり詳しくないので、私はこの分野には言及しない。詳しくはそちらのホームページや書物を見ていただくことになるが、バルーンセラピー、風船のもついやしの力が注目される日も、そう遠くはないであろう。
そして風船の力によって、犯罪、特に少年少女の犯罪が減少したり、不登校や引きこもりがなくなっていけば、これほど幸せなことはない。風船の力で立ち直って元気になった少年少女を、風船で祝福する日がくれば、社会全体が明るくなるであろう(2000年8月5日)。