こんにちは。
ブログに終止符を打つ前に、どうしてもバルーン業界に言っておきたいことがいくつかあります。
今日から数回に分けて、それらを書いていきますが、その中にはどうしても厳しいことが含まれています。
この点を承知の上でお読みいただければ幸いです。
ここ数年のバルーンギフトブーム。
バルーンショップも多様化し、様々なタイプの店が全国各地に増えてきました。
それぞれの店が個性を出し合って、それぞれの店が伸びています。
しかし中には
「この店、何がしたいのかわからない」
という印象を抱かざるを得ない店が散見されるのも事実です。
数年前、私にバルーンショップのことで相談をした方がいました。
私はその方が経営するバルーンショップを訪問しました…が
これといった方向性が見当たりません
私は相談をお願いしてきたオーナーの方にいろいろ聞きました。
家賃のこと、客層のこと…
そして、私はこの方に
「これでは赤字を垂れ流すだけ。閉店した方がよい」
と告げました。
私の勧告を受け入れ、このバルーンショップはすぐに閉店しました。
以後も私の仕事を何度か手伝うなどしていましたが、結果1年程度で挫折してしまいました。
要は
自分の目指すべき方向性がはっきりしていないところはもたない
ということです。
私が引退を決めたのも
自分の目指すべき方向性を失った
からでした。
あと、バルーン業界の流れはこれからも少しずつ変化していくでしょう。
東日本大震災、ヘリウムガス払底といった事態がここ数年の間に立て続けに起き、バルーン業界の流れが一気に変化しました。この2,3年のようなドラスティックな変化はしばらくは起きないでしょう。しかし少しずつ変化していくということは大いに考えられます。象徴的だったのが東京ディズニーリゾートでのバルーンのテーマにもかかわらず風船を使わなかったという事例でした。
とどのつまり、
バルーンデコレーターになるという夢をかなえることがゴールではない
のです。
バルーンデコレーターになって、それからどのような作品を作っていくか
そしてどのようなマネジメントを行っていくか
ということが重要なのです。
そのためには勉強を怠ってはいけません。
惰性で、あるいはただ何となく風船を膨らませて売っているバルーンショップが散見されますが、
そのような店は間違いなく淘汰されます。
私のバルーンアーティスト人生16年余りは
絶えず研究、探究、勉強の連続でした。
そしてある時は悔し涙を流し、
またある時はたとえようのない快感を経験しました。
一部の方からですが
私のバルーンに対する真摯な姿勢から多くのことを学んだ
という声をいただいています。
その中には、今第一線で活躍されている方もいます。
それでいいのです。
私がやってきたことは間違っていなかった、ということになるのですから。
何度も言うようですが
ただ風船を膨らませたり
お金のことだけを考える
というようなバルーンデコレーターはもういりません。
どれだけの人を幸せにできるか
どれだけのハピネスを人々の心に届けることができるか
それがバルーンデコレーターの使命であり、仕事であり、すべてなのです。
私の今年の作品のコラージュです。