風船を見ることが少なくなっている、という現実

こんにちは。

例のウイルスは日々展開がそれこそコロコロ変わり、全く先行きが不透明になってきました。巷では「GoToキャンペーン」なるものも企画されていますが、これは旅行業を救済することに主眼が置かれています。よって、旅行会社を通さずに自分で各宿泊施設自前のネットサイトなどを利用してホテルを予約した場合、各自治体が用意した割引クーポンを活用する場合を別とすれば、全く何も割引されないという矛盾が生じるようです。複数のビジネスホテルチェーンから超高級旅館までいくつか調べてみましたが、予約はあくまでも旅行代理店経由’(じゃらん・楽天トラベルなどのネットサイト含む)でないと割引にならないようです。私は「そんな予算は執行中止して、医療従事者・介護従事者の待遇改善に回せ。並びに持続化給付金の対象から外れた人たちの救済に当てろ」と考えています。加えてJR各社を中心に「運賃大バーゲン」みたいなことが行われています。通常ならあり得ない価格で結構遠くまで行けるという状況です。

しかし、私はこのような甘い誘いには乗らないことにしました。

自分が新型コロナウイルスに感染しては元も子もない

からです。

なぜ私はこのような決断に至ったのでしょうか。理由は

バルーン、とりわけゴム風船をはじめとした風船たちの持つ独特の人々に高揚感を与える素材の質感や色彩、触感、そして空気感といったものは映像だけで伝わるものではない。そのような五感で感じ取ることができる感触こそがこれからの社会を生きていくにあたって必要とされている「達成感」「自己肯定感」といったものをもたらすことができるのであり、長年こよなく愛し続け、生業とし、携わってきた私はそれを多くの人に伝え、広め、体感させていく責務がある。そのような責務がある私が感染源になっては自らが果たすべき責務を果たすことができなくなってしまう

という結論に至ったからです。

こういうのを人は

プロ意識ないしは職業倫理意識

といいます。

私が最近つくづく思うのは

医療従事者並びに介護従事者はかつてないほどの職業倫理意識の高さが求められている

という現状に今置かれているのでは、と考えているのです。医師及び看護師は言うに及ばず、すべての医療従事者及び介護従事者はかなりの社会的行動制限下に置かれています。

施設管理者は家族の面会を禁止する前に、職員自身が感染しないように私生活も含めて徹底した感染防止の指導をしなければなりません。職員の私生活に踏み込むことを躊躇する管理者がいましたが、これは職業倫理の問題です。今後感染源不明の感染が拡大するという状況において、遊園地やカラオケに行く医師や看護師はいません。人の命を預かるという職業ですから、私生活でも自らの行動を律するのは当然です。(「週刊高齢者住宅新聞2020年3月1日付 安全な介護 山田滋氏」より引用)

平時、すなわち2020年2月中旬までは介護従事者の仕事とバルーンアーティストとしての活動は両立可能でした。事実、介護福祉士をしながらバルーンアーティストとして活動していた人を私は複数知っています。私は当初それを目指して、再就職活動をしていました。ところが2020年3月以降、状況は日に日に悪化し、ついには複数の福祉施設でクラスター感染が発生。医療・看護・介護・福祉の現場は「戦場」と化してしまいました。

こうなると状況は激変。本来ならば国家による大幅な待遇改善が必要なほどだと私は思います。昨年(2019年)私は「介護職員初任者研修」を受けましたが、実技などを通して介護職員に求められるものが技術面から意識に至るまで高くなりつつある現状を実感しました。そのために私は介護の基本を仕事をしながら学ぼうと再就職活動に取り組んだのですが、半年余りの間に環境が激変してしまいました。もはや私のような初心者は足手間どりになってしまう現状を痛感し、加えて内定取り消しに近い状況も発生して、悩んだ末私は介護職への再就職活動を断念しました。

それだけ医療・看護・介護・福祉関係の職場では、徹底した私生活の制限を含む高い職業倫理意識が求められるようになっている現状があります。このため私は

老人保健施設やデイサービスをはじめとした高齢者施設やそのほかの各種福祉施設に風船を持っていきたくても行けない

という歯がゆい現状に置かれています。

それだけではありません。

どうも最近、風船を目にする機会が全体的に減っている

ような気がするのです。実際インスタグラムのストーリーズを使ってアンケートを取っているのですが、「風船を目にすることが少なくなった」という声が圧倒的に多いです。イベントやブライダルといった需要が激減しているのはわかるのですが、全体的に需要が落ち込んでいるのではないか、という印象が否めません。ネットニュースなど各種サイト、さらに各種SNSで検索をかけても、件数の落ち込みは明らかで、全体的かつ大規模な需要低下が起きているのは間違いないようです。

一方で、私がこの3月から5月までの3か月間毎日続けてきた「風船の過去作品及びバルーングラフィックの作品のアップ」は大きな反響を呼びました。「元気が出た」「少しでも前向きな気持ちになれた」という声が多く寄せられました。「これしかできることがない」と思い、継続したのですが、見えてきたのは

楽しいことに飢えている

という現実でした。だからこそできることがある、と私は考えていますが…

一番怖いのは、

風船のニーズが消失してしまう社会に変化する

ということです。このことはすなわち

社会に余裕が全くなくなる

ということであり、言い換えれば

戦時中と同じ世の中になってしまう

ということです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください